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米国若者間に性交渉・薬物控えるアブスティナンス・クラブ
 —— フェイスブック活用し広がりも

 米国の若者の間に今、Abstinence Club(アブスティナンス・クラブ、以下、同クラブ※1)が広まりつつある。結婚前の性交渉、飲酒、ドラッグなど控え、体を健全に保つことを目的とした運動である。
 多くは、キリスト教の理念に基づいており、自分たちの体は神によって授かったものとの考えが背景にある。聖書でも「あなたがたは神の宮」(コリントⅠ3章16節)であると書かれている。

 米国では、仲間がペアで指輪をはめて純潔を守るために励ましあうプロテスタント牧師主宰の「シルバー・リング・シング」(Silver Ring Thing)という自己抑制教育団体がある。ブレスレットや指輪をはめて、誓った内容を想起する方法が行き渡っているといえる。
 もっとも、同クラブの運動は米南部の保守的な地域では、1990年代から起きていたが、北東部のリベラルな州でも広まっているのが特徴だ。

 ハーバード大学では2007年に「True Love Revolution」という二人の学生の呼びかけで発足した純潔クラブがスタート。
 これは得にキリスト教の理念に基づくのではなく、禁欲することが様々な人間に対する尊厳性を保つことになるといった考えが根底にある。その前に、プリンストン大学やマサチューセッツ工科大学(MIT)でも、すでに同様な純潔クラブが設立されていた。
 ハーバード大学のこの運動がスタートした背景には、同大学で04年、性の問題を開けっぴろげに扱い、きわどい写真も掲載する雑誌が創刊されたことがある。二人のフェミニスト女学生が創刊を企図し、リベラルな気風の強い同大学当局もそれを認可したのだった。

 「結婚まで純潔を保つ」というメッセージは、一人では堅持しにくいため、リングやブレスレットを用いてきた。今、実名を明らかにするソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)、フェイスブックの登録者が急増中だ。同クラブも、フェイスブックを活用し、メンバー同士が交流を密にし、その運動の促進のために勇気付けあい、連携していける可能性が広がってきている。

 わが国でも、心の寂しさから性非行に走るティーンエイジャーが多い。薬物に手を出すのも、親や家庭から受ける愛情が乏しく、心の空洞をそれで満たすという傾向がある。薬物は、錠剤化され、安価で入手できるようになり、わが国の若者への広がりを懸念する声が高まっている。
 SNSを活かし、薬物、性非行への誘惑から自由にするアブスティナンス・クラブの流れが、わが国でも広がることが願われている。

棒グラフ

注記

  1. アブスティナンス・クラブ:自己抑制クラブ(結婚前の性交渉、飲酒、ドラッグなどを控え、体を健全に保ちながら、結婚後の愛に溢れた家庭生活の準備をすることを提唱している。)

pdficonPDFファイル(221.6KB)